看護師の失業保険はいくら?もらわないほうがお得なことがある!?
更新:2023/03/30
[転職について]こんにちわ!ママナースあつ子です。毎日の業務お疲れさまです。
看護師の失業保険について、詳しく知っていますか?
「退職したら当然もらえるんでしょ?」
「いずれ再就職するにしても、退職後しばらくは失業保険でのんびり暮らすつもり」
など、失業保険についてよく知らないまま考えている看護師さんも多いんじゃないでしょうか?
まさに私もその1人でした。
また
「働かずしてお金がもらえるわけだから、もらわなきゃ損!」
「失業保険をもらいたいから、あえてすぐには働かない」
なんて思っている人、いませんか?
「失業保険=もらうべき、お得」という知識しかないと、「もらわないほうが結果的にお得だった」という予想外の落とし穴にはまってしまうかもしれません!
「え?もらわないほうがお得!?」とドキッとしたあなた!
看護師の失業保険について、一緒に勉強していきましょう!
目次
看護師が失業保険をもらえない場合とは
「看護師なら失業保険がもらえて当然!」と思っている人も多いと思いますが、残念ながらもらえない場合もあります。
失業保険をもらうためにはいくつかの条件をクリアしなければなりません。それはこちらです。
- 雇用保険に一定期間加入している
- 求職活動をする
- 失業保険給付の手続きをする
ひとつずつ詳しくみていきますよ!
看護師の失業保険は雇用保険に一定期間加入していないともらえない
看護師が失業保険をもらうためには、雇用保険に加入していることが大前提です。
雇用主は労働者を雇用保険に加入させる義務がありますが、これにも条件があります。
- 31日以上働く見込みがあること
- 週20時間以上の勤務時間があること
- 学生ではないこと
この条件をクリアしていれば、パートでも雇用保険に加入することができるので、失業保険の給付対象となります。
退職理由により決められている期間、加入しているか
雇用保険に加入しているだけでは、失業保険はもらえません。
退職理由、加入期間によってはもらえないこともあるんです。
会社都合、正当な理由での自己都合退職
会社(病院)都合の退職理由とは、リストラ、倒産、給料の未払いなどです。
正当な理由での自己都合退職というのは、介護や出産、引っ越しなどによるやむを得ない理由での退職をいいます。
これらの理由で退職した場合、退職までの1年間に6ヶ月以上雇用保険に加入していれば失業保険の給付対象となります。
ということは入職6ヶ月未満の新人看護師や、失業保険をもらった後に就職し、6ヶ月未満で退職した看護師は、失業保険をもらえないのです。
正当な理由でない自己都合退職
正当な理由でない自己都合退職とは、上記以外の理由での退職です。
キャリアアップしたい、 もっと人間関係のいいところで働きたいなどの理由はこちらに該当します。
この場合は退職までの2年間に12ヶ月以上雇用保険に加入していることが失業保険の給付条件です。
入職1年未満の新人看護師や、失業保険をもらった後に就職し、1年未満で退職した看護師は、失業保険はもらえません。
看護師の失業保険は給付の手続きをしないともらえない
看護師の失業保険は、退職後に勝手に給付されるわけではありません。
退職後に、退職した病院から送られてくる雇用保険被保険者離職票と必要書類を持って、ハローワークで手続きをしなければなりません。
基本的に退職後1年以内に手続きをしないと、失業保険はもらえないので忘れずに手続きしましょう。
出産や介護、自分の病気などで、働きたくてもすぐには働けない看護師さんもいるでしょう。
そのような人は、受給開始の時期を3年まで延長することができますので、ハローワークで延長手続きをしてください。
そして働ける環境が整ったら、またハローワークで手続きをして求職活動を開始してくださいね。
保育料のサポートが受けられる
出産のために受給開始を延長した場合、3年延長したとしても産まれた子供はまだ3歳未満ですよね。
就職活動を再開するために、子供を一時保育などに預けることもあるでしょう。
そんなときに、嬉しいサポートがあるんです。
説明会や面接、教育訓練などのために一時保育などを利用した場合、保育料の一部が支給されるんです!
支給額は、負担した費用の80%で1日あたりの支給上限額は6400円とされています。
説明会や面接の場合は15日まで、など限度はありますが嬉しいですよね。
対象となる説明会や教育訓練にも規定があるので、利用する際は確認してみてください。
看護師の失業保険は求職活動をしないともらえない
看護師に限らず失業保険は、働きたいけど仕事がない、働けないという人のための給付金です。
なので、退職後に働く気はない、とりあえずお金だけもらいたいという看護師は給付の対象ではないので失業保険はもらえません。
失業保険をもらうためには、原則として4週間に2回の求職活動をして、就職する意志があることを示さなければなりません。
求職活動とみなされるものには、以下のようなものがあります。
- 求人への応募(電話での応募、不採用でも可)
- ハローワークでの職業相談
- 就職支援セミナー、合同面接会などへの参加
- 職業訓練への応募、説明会の参加
- 資格試験を受ける(一部例外あり)
これらの求職活動を指定回数こなさないと、働く意思がないとみなされ支給停止となることもあります。
バイトはしてもいいの?
「退職したら、失業保険もらいつつ時々単発のバイトでもすれば、しばらくは生活できるでしょ」と思っている看護師さんもいるかもしれませんね。
求職活動中に夜勤バイトや在宅ワークなどをすることは可能です。
ただし、7日間の待機期間中は働けません。
そして、働いた日にちと時間、収入を必ず申告しなければなりません。在宅ワークや内職も同様です。
日数や収入によって、もらえる失業保険の額が減ったり支給停止となることがありますが、それだけ収入を得たわけですから当然ですよね。
しかし「夜勤バイトはしたけど失業保険も満額欲しい!黙ってればバレないよね?」と申告せずに失業保険をもらうと、不正受給となり処分として支給停止となったり、最悪の場合は支給額の3倍の額を返納しなければならなくなったりします。
「私はバレないようにできる!」と思う看護師さんもいるかもしれませんが、ハローワークの職員は近所の人に聞き取り調査をして働いていないか調べることがありますし、SNSや他人からの密告によりバレることもあります。
必ず申告してください!
遠方での求職活動にもサポートあり
ハローワークからの紹介で、遠方(往復200km以上)の職場の説明会や面接に参加するという場合には交通費が支給されます。
条件によっては宿泊費も支給されることもあるので、地元の病院への再就職を考えている看護師さんはサポート対象になるか確認してみるといいでしょう。
引っ越し費用もサポートしてくれる
ハローワークの紹介で再就職先が決まったけれど自宅から遠いという場合、引っ越しの費用も負担してもらえます。
心機一転新しい場所で働きたい看護師さんには嬉しいサポートですよね。
自宅から再就職先が4時間以上かかる、などの条件がいくつかありますので、こちらも確認してみてください。
看護師は失業保険をいくらもらえるのか
看護師は失業保険をいくらもらえるのか?どのくらいの期間もらえるのか?実際、これが一番知りたいところですよね。
これらは、退職前の給料や退職時の年齢、勤続年数など様々なことが関連して決まります。
非常に複雑なので、ざっくり説明していきますね。
いくらもらえるの?
退職前6ヶ月間の平均給与額と退職時の年齢によって、1日あたりの給付額=基本手当日額が計算されます。
基本手当日額×もらえる日数で総額が決まり、4週間ごとに支給されます。
例えば退職前6ヶ月の給与総額が180万円だった看護師の場合、180万円÷180日=1万円が1日あたりの平均給与額となります。
そして退職時の年齢によって、その1万円のうち何%がもらえるかという給付率が決まっていて、その給付率をかけたものが基本手当日額となります。
基本手当日額は1日あたりの平均給与額が同じ1万円でも、40歳だと5990円、60歳だと4896円となります。
また給付率は、平均給与額が少ない人ほど高く、多い人ほど低く設定されています。
例えば30歳で退職した場合、1日あたりの平均給与額が2479円のときの給付率は80%以上、1日あたりの平均給与額が14991円以上のときの給付率は49%以下となっています。
低所得者ほど、多くの割合でもらえるようになっています。
期間はどのくらいもらえるの?
どのくらいもらえるかは、雇用保険の加入年数により決定します。加入年数が長いほど、失業保険を長期間もらえるんです。
会社都合、正当な理由での自己都合退職の場合は90日~330日、正当な理由でない自己都合退職の場合は90日~150日給付されます。
しかし、手続きしたらすぐもらえるわけではないので注意が必要です!
病院都合、正当な理由での自己都合退職の場合は、手続きをして約4週間後から、給付が始まります。
しかし、その他の自己都合退職の場合は、手続きをしてから約3ヶ月は給付されません!
退職後3ヶ月では、まだ退職金も支給されてないことが多いと思うので、自己都合退職の場合はその3ヶ月間の生活費をしっかり確保しておくことが重要です。
シミュレーション
例えば、30歳で退職し、退職前6ヶ月の給料が総額180万円だった看護師の場合、基本手当日額はだいたい5000円前後くらいとなることが多いです。
雇用保険加入年数が10年、病院都合や正当な理由での自己都合退職だと、給付期間は180日なので約5000円×180日=約90万円が、給付総額となります。
同じように退職時30歳で雇用保険加入年数10年でも、その他の自己都合退職だと給付期間は120日となり、約5000円×120日=約60万円が給付総額です。
どうにかして会社都合退職にしたい!
会社都合退職であれば、4週間後から失業保険をもらえて、給付期間も長いので、どうにかして会社都合退職にしたいと思う看護師さんもいるかもしれません。
「残業が多すぎる!給料が少ない!それが改善されないなら辞めてやる!」と病院側にゴリ押しして、無理やり病院都合退職にすることは不可能ではありません。
しかし、「会社都合退職」というのは経歴として残り、再就職するときにあなたのイメージが悪くなる危険があるんです。
会社都合退職には倒産やリストラもありますが、看護師にはあまりないことですよね。
そうなると「何か重大なミスをしてしまったのか?よっぽど仕事ができないのか?」と採用側はマイナスイメージを持ってしまい、採用をためらってしまうことがあるんです。
ただ、面接でどういうことか確認されることもありますから、給料未払いなど本当に病院都合の退職であれば、堂々と説明すれば大丈夫です。
しかし、給料未払いなどなければ、嫌なイメージを持つ人がいるのは確かなので、失業保険欲しさに無理やり会社都合退職にするのは、あまりオススメできません。
看護師は失業保険をもらわないほうがお得なことがある
看護師は失業保険をもらわないほうが得するなんて、そんなことあるの?と思いますよね。
それが、あるんです。どういうことなんでしょうか。
それは再就職手当というものがあるからなんです。
失業保険をもらえる日数を一定期間残した状態で就職先が決まると、この再就職手当をもらえます。
どれくらいもらえるのか、こちらをご覧ください。
- 給付日数の3分の2以上残っていれば、その70%
- 給付日数の3分の1以上残っていれば、その60%
先ほどの例で、基本手当日額5000円、給付期間が180日だとして、140日残して就職が決まったとします。
3分の2以上残っているので、5000円×140日×70%=49万円が再就職手当として一括でもらえます。
同様に、100日残して就職した場合は、5000円×100日×60%で30万円がもらえるんです。
「えー?70%しか貰えないんじゃん!損してるじゃん!」と思ったあなた!
そうですね、失業保険の額だけみれば減っています。
しかし、就職するわけですから、プラスお給料がもらえるわけです。
180日間、失業保険のみだと90万円の収入にしかなりません。
しかし140日残して就職したら、再就職手当49万円と4ヶ月20日分の給料がプラスされますよね。
月30万円稼げれば、1日1万円稼げる計算で140万円がプラスされるのでトータル189万円の収入になります。
「働かなくてもお金がもらえるから失業保険は魅力的なのに。働いて給料もらえるのなんて当たり前じゃん」と思う看護師さんもいるかもしれませんね。
しかし先ほどの例で、失業保険90万円というと「おぉ!多い!」と思いますが、月々に換算したら15万円です。
今まで30万円もらっていたとして半分です。
なかなか生活の質を落とすのは難しいですから、15万円では貯金を切り崩して生活するしかないですよね。
さらに、再就職するまでに思いっきり遊びたい、旅行したいなどいろいろと楽しみにしている看護師さんも多いでしょうから、当然お金は減る一方です。
なので、失業保険をもらいきったら就職しようと思っているなら、早めに就職したほうがいいと思います。
せっかく退職したからのんびりしたいという気持ちはよーくわかりますが、1~2ヶ月ゆっくりできれば充分じゃないでしょうか?
あんまり長く休みすぎると、精神的にも身体的にも再就職への不安が大きくなってしまいますよ。
ですが、そうは言ってもそれぞれの価値観や考え方によって大きく左右されるところだと思いますので、よく考えて、あなたが納得できる方を選んでくださいね。
どちらにしても転職サイトを利用するのがオススメ!
「早めに就職して再就職手当をもらおう!」という看護師さんも「失業保険をもらいきってから就職しよう」という看護師さんも、看護師の転職サイトの利用をオススメします。
「え?ハローワークに行ってるんだから、そっちで探すけど」と思うかもしれませんが、看護師の転職は転職サイトにお任せするのが一番です!
一部例外はありますが、ハローワークで仕事を探さなければ失業保険や再就職手当をもらえない、というわけではありません。
転職サイトを利用して再就職しても、再就職手当はもらえるんです。
ハローワークにも医療系の転職に強いスタッフがいて、希望の職場を紹介してくれます。
しかし転職サイトの転職コンサルタントは、紹介するだけでなく、面接に同行してくれたり、条件を交渉してくれたりするので、とても心強いですし、良い条件の病院へ転職しやすいんです。
病院側も転職サイトのことを信頼しているので、ハローワークよりも転職サイトに求人情報を出したほうが、良い看護師さんを採用できると思っています。
なので転職サイトのほうが、より多くの求人から探すことができるんです!
看護師の転職サイトについてはこちらも読んでみてくださいね。<看護師の転職サイトの選び方を知って、メリットいいとこどりを狙おう!>
まとめ
看護師の失業保険についてみてきましたが、いかがでしたか?
失業保険は、働く意思があることを大前提に、低所得者や倒産などで職がなくなってしまった人、長く働いている人に優しい制度になっています。
雇用保険に加入しているんだから、退職したら失業保険をがっつり満期までもらわなきゃ損だと思う看護師さんはたくさんいると思いますが、どちらにしても数ヶ月後には就職することを考えると、早く再就職したほうがお得だったりします。
満期までもらうことにこだわらず、いい職場があれば就職しようという気持ちでいるのがいいかもしれませんね。
そして、就職活動はハローワークだけでなく看護師の転職サイトを利用すると便利です。
看護師の転職サイトは、看護師専門なので扱っている病院数、情報量がとにかく多いので、あなたにピッタリの職場が必ず見つかります。
そして「失業保険をもらって少しのんびり過ごしたい」という看護師さんにもオススメです!
転職コンサルタントが、転職に関わるすべてのことを手厚くサポートしてくれますし、面倒なことはあなたに代わってしてくれるからです。
あなたがのんびりしている間に、転職活動はスイスイ進んでいくんです。
次の就職まで失業保険をもらって少しゆっくり休みながら、理想の職場を見つけてくださいね!
看護師としてパワフルに働ける場所が見つかるよう、私も応援しています!
看護師転職サイトのおすすめ
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